世帯年収と住宅ローンの限度額・平均額を徹底解説

マイホーム購入を考える際に、最も気になるのが「住宅ローンはいくらまで借りられるのか」「平均的にどれくらい借りているのか」という点です。この記事では、最新の調査データをもとに、世帯年収ごとの借入限度額・平均借入額・無理のない返済ラインを整理しました。


1. 借入限度額の一般的な目安

金融機関では「年収倍率」を基準に審査を行います。一般的な借入額の上限は 年収の5〜7倍 が目安です。

例えば年収600万円の家庭であれば、単純計算で 3,000万円〜4,200万円程度 が借入可能額の目安となります。

フラット35利用者の実態(年収倍率)

  • 土地付注文住宅:7.7倍
  • 注文住宅:6.9倍
  • 建売住宅:6.9倍
  • 新築マンション:7.2倍
  • 中古戸建:5.7倍
  • 中古マンション:5.9倍

→ 新築系の住宅では「7倍前後」が多い一方、中古住宅はやや低めに抑えられる傾向があります。


2. 年収別の借入目安(全国データより)

調査データをもとに、世帯年収別の借入可能額をまとめると次の通りです。

世帯年収借入額の目安
400万円約2,000〜2,800万円
600万円約3,000〜4,600万円
800万円約5,200〜5,900万円
1,000万円約6,000〜6,500万円
1,200万円約7,000〜8,000万円台

この表はあくまで「借りられる限度額の目安」であり、実際に借りるべき金額とは異なります


3. 実際の平均借入額

国土交通省や住宅金融支援機構のデータによると、実際に住宅ローンを利用している人の平均借入額は以下の通りです。

  • 注文住宅:全国平均 約4,126万円(首都圏は約4,607万円)
  • 分譲一戸建て:全国平均 約2,985万円
  • 分譲マンション:全国平均 約2,374万円

→ つまり「借入限度額(5〜7倍)」よりも、実際は 3,000万〜4,500万円程度 に収まるケースが多いのです。


4. 無理のない返済ライン(返済負担率)

金融機関が審査で重視する指標が 返済負担率(年間返済額 ÷ 年収)です。

  • 安全圏:20〜25%以内
  • フラット35利用者の平均:23.4%

例えば年収600万円の家庭であれば、返済負担率25%を目安にすると、年間150万円(月12.5万円)までが妥当な返済ラインになります。これを35年ローンに換算すると、借入額の目安はおよそ 5,400万円前後 となります。


5. まとめ:借入限度額と平均額のバランス

  • 借入限度額:年収の5〜7倍が目安
  • 平均借入額:3,000万〜4,600万円程度に収まるケースが多い
  • 無理のない返済:返済負担率20〜25%以内が理想

結論として、「借りられる金額」ではなく「無理なく返せる金額」を基準にすることが大切です。住宅ローンは数十年に及ぶ長期の契約ですから、生活費や教育費、老後資金なども見据えた計画を立てることが、安心したマイホーム購入につながります。

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