フリーランス時代に会社は何をすべきか?

1. はじめに

ここ数年、日本でも「フリーランス」という働き方を選ぶ人が急増しています。ランサーズの調査によると、2024年時点でフリーランス人口は約1,770万人。就業者全体の25%を超え、まさに「4人に1人がフリーランス」という時代になりました。

私自身も副業や投資を通じて「会社に依存しない生き方」を考えることが増えています。けれども、完全に一人でキャリアを切り開くのは現実的に難しい。そう思う瞬間も少なくありません。では、そんな時代に会社はどんな役割を果たすべきなのでしょうか?


2. 会社が担う役割のシフト

スキルシェアと教育の場

フリーランスは自由度が高い反面、学びや人脈の機会は限られます。だからこそ会社には「人を育てる場」としての意味が残ります。実際、大手企業の中には社員向けだけでなく外部フリーランスも参加できる研修やコミュニティを開放する動きが出てきています。

親が子どもの成長を支えるように、会社が働く人を成長させる存在であり続けることは大切だと感じます。


プロジェクトのプラットフォーム

ひとりで動けるのがフリーランスの魅力ですが、例えば数億円規模の案件やグローバル展開のプロジェクトは、やはり個人だけでは対応しにくいものです。

会社が中心になり、社内外の人材をまとめて進める“プラットフォーム”の役割は今後さらに大きくなるでしょう。最近では広告代理店やIT企業が、個人クリエイターやフリーランスエンジニアを積極的にプロジェクトに組み込む例も増えています。

私自身も「個人で稼ぐ力」を意識していますが、振り返ると会社で培った経験や人脈が今の活動の基盤になっていると強く思います。会社は「依存する場所」ではなく「共に活用する場所」へと姿を変えているのだと思います。


信用とセーフティネット

フリーランスが直面する課題の一つが「信用」。高額な契約や取引には、まだまだ法人名義が求められるケースが多いです。加えて、社会保険や福利厚生といった安心感も会社だからこそ提供できるもの。

「一生会社に勤める」時代は終わりつつありますが、挑戦する人にとって会社が“安全網”として機能することは、これからも大きな意味を持ちます。FIREを目指す人間から見ても、会社は生涯の居場所ではなく「挑戦を支えるインフラ」として残っていくと考えています。


効率性と合理性の追求

ただし、これからの会社に必要なのは効率性。無駄な会議や形骸化したルールに縛られる組織は、あっという間に人に選ばれなくなるでしょう。

だらしのない組織ほど人に迷惑をかける、これは身をもって感じています。合理的にプロジェクトを進められる会社こそが、フリーランスや社員からも「一緒にやりたい」と思われる存在になるはずです。


3. まとめ

フリーランスが増える社会において、会社は「雇用の箱」ではなく、

  • 人を育てる教育の場
  • プロジェクトを束ねる拠点
  • 個人を支える安全網
    として存在感を発揮していくでしょう。

私自身の実感としても、会社は依存する場所ではなく「うまく活用する場所」に変わりつつあります。これからは、会社と個人がお互いに選び合い、補完し合う関係になっていくのだと思います。

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