都市部から郊外に移住すると、ほぼ必須になるのが「車生活」。
自由度は増す一方で、その維持コストは決して小さくありません。ここでは、購入から維持費までリアルな数字を整理し、さらに労働時間換算で考えてみます。
1. 車の購入費用(例:300万円の車を10年乗る)
- 車両本体価格:300万円 ÷ 10年 = 年30万円(月2.5万円)
- 中古ならさらに抑えられるが、人気車種や安全性能を求めると結局200〜300万円台に落ち着きやすい。
2. 固定費(必ずかかる維持費)
- 自動車税:3.5〜4.5万円/年
- 任意保険:7〜10万円/年
- 車検:10〜15万円(2年に1回 → 年平均5〜7万円)
- 駐車場代:郊外でも月5,000〜10,000円(=年6〜12万円)
👉 合計:約25万円/年(月2.1万円)
3. 変動費(乗るほど増えるコスト)
- ガソリン代:年間8〜9万円(1,000km/月走行・燃費15km/L・ガソリン170円/L換算)
- メンテナンス(オイル・タイヤ等):年1〜2万円
- 高速・コインパーキング:年2〜3万円
👉 合計:約12万円/年(月1万円)
4. トータルコスト(購入費+維持費)
例:300万円の車を10年乗るケース
- 車両本体:30万円/年
- 固定費:25万円/年
- 変動費:12万円/年
👉 合計:年間67万円(月5.6万円)
5. 労働時間に換算すると?
仮に 時給1,500円 で働いているとすると…
- 月5.6万円 ÷ 1,500円 = 約37時間/月
→ 週あたり約9時間。つまり「週1シフト分」をまるごと車の維持費に充てている計算。
6. 項目ごとのまとめ
- 購入費:新車なら200〜300万円、中古でも100万円以上は想定。長期で割ると月2〜3万円。
- 固定費:税金・保険・駐車場・車検で月2万円前後。
- 変動費:ガソリン・整備・高速で月1万円程度。
- トータル:月5〜6万円(=労働37時間分) が目安。
まとめ:必需品か、それとも娯楽か
郊外での車生活は「移動の自由」を与えてくれる一方、
毎月5〜6万円=週1回働いて得る賃金を消えるコストと考えるとインパクトは大きいです。
- 生活必需品としての車
→ 通勤や買い物、子どもの送迎などに必須なエリアでは「避けられない出費」。 - 娯楽・趣味としての車
→ 公共交通で暮らせるが「週末のドライブや旅行のために持つ」なら高額な贅沢品。
筆者としては、「車必須エリア」ではやむを得ず維持するしかないが、選べるなら“車があると便利な程度のエリア”に住むのが最もバランスが良いと考えています。
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