「選挙後は株高」という過去の傾向は参考になります。ただ、それだけを理由に投資額を増やすのは慎重に考えたいと思います。
僕が大切にしたいのは、相場を当てることより、予想が外れても投資を続けられることです。
今回の急落をきっかけに、「過去のデータをどこまで信じていいのか」を整理します。
なぜ、選挙後に株価が下がった?
2026年11月6日、日経平均は前日比3,643円安の5万7,434円で取引を終えました。下落率は約6%です。
背景の一つとして報じられているのが、中間選挙後のAI・データセンター規制への警戒です。
市場では、次のような不安が広がりました。
- AIやデータセンターへの規制が強まるかもしれない。
- 関連する設備投資が減るかもしれない。
- 企業の利益が期待ほど伸びなくなるかもしれない。
選挙が終わっても、その後の政策に対する不安まではなくなりません。
ただし、規制強化は現時点では懸念です。心配されていることが、すべて実現すると決まったわけではありません。
「選挙後は株高」は本当?
過去のデータには、その傾向があります。
J.P.モルガン・アセット・マネジメントによると、1950年以降、中間選挙後12カ月のS&P500は毎回プラスで、平均上昇率は約15%でした。
ただし、見落としたくない違いがあります。
| データが示すこと | 保証していないこと |
|---|---|
| 米国株の代表的な指数の成績 | 日本株や個別株も上がること |
| 選挙から12カ月後の結果 | 翌日から上がり続けること |
| 過去の選挙後の傾向 | 今回も必ず上がること |
例えば、100万円が一度80万円に下がり、1年後に115万円になったとします。
年間ではプラス15%。それでも途中には、20万円減った残高を見ながら過ごす時間があります。
「1年後には上がった」と「安心して持ち続けられた」は、別の話です。
1950〜2022年の中間選挙は19回。参考になる記録ですが、金利や企業業績が毎回違う以上、未来の約束にはなりません。
200万円のマイナスで感じたこと
僕自身、コロナ初期の相場で約200万円のマイナスを経験しました。
200万円は、月20万円で暮らすなら10カ月分の生活費です。
生活に置き換えると、「長期なら大丈夫」という言葉だけでは片付けられない重みがあります。
その後、僕の投資の軸は長期へと移りました。
今の考えを言葉にするなら、短期の予想を当て続けるより、下がっても持ち続けられる金額にする方が、自分には合っているということです。
上がったときにいくら増えるか。その前に、下がったときの自分と家計を想像しておきたいと思います。
米国株が上がっても安心できない理由
日本の投資家には、為替の影響もあります。
例えば、為替ヘッジなしで米国株に100万円を投資した場合です。
| 項目 | 仮定 |
|---|---|
| 米国株 | ドルベースで10%上昇 |
| 為替 | 1ドル160円から144円へ円高 |
| 円での評価額 | 100万円 → 約99万円 |
計算は、100万円×1.10×(144÷160)=99万円。手数料や税金などは考慮していません。
米国株が上がっても、円高によって約1%のマイナスになる例です。
米国株のニュースと、自分の運用成績は分けて見る必要があります。NISAでも、値下がりや為替変動はあります。
急落したときに確認したい3つのこと
僕なら、「今が買い時か」を考える前に、次の3つを確認します。
① 近いうちに使うお金を投資していないか
生活費や、家族の予定に必要なお金を確保できているか。使う時期が決まっているお金まで投資すると、下がったところで売らざるを得なくなることがあります。
② さらに20%下がっても保有できるか
100万円なら20万円のマイナスです。「そのくらいなら大丈夫」と思えるか、家計と気持ちの両方から考えます。
③ ニュースの勢いで投資額を決めていないか
月5万円の積立なら、100万円の追加投資は積立20カ月分です。「少し買い増したつもり」が、大きすぎる判断になることもあります。
僕にとって資産形成は、暮らしの選択肢を増やすためのものです。残高ばかり気になって日常を楽しめなくなったら、投資額を見直す理由になると思います。
「選挙後は株高」は、希望を持つ材料の一つ。
僕はそのデータを参考にしながらも、すぐに上がらなくても続けられる投資を選びたいと考えています。
※2026年11月7日時点の情報です。過去の実績や計算例は、将来の運用成果を保証するものではありません。
参考資料
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