まとまった100万円を手にしたとき、迷った
去年、ボーナスと副業の収入で100万円ほどまとまったお金ができたとき、私は少し迷いました。投資に回すつもりだったのですが、一気に全額買うべきか、それとも数か月に分けてつみたてていくべきか。
調べると「理論的には一括投資のほうが期待リターンは高い」という説明が多く出てきます。一方で「暴落リスクを考えるとつみたてが安心」という意見もある。結局、私は半分ずつに分けました。その経験を通じて、この問いの「答えの出し方」が少し見えてきた気がしています。
理論上は一括投資のほうが有利、ただし
まず前提として、株式市場は長期で見れば右肩上がりが期待されます。そのため、資金があるならできるだけ早く投資しておいたほうが、運用期間が長くなり、リターンも大きくなりやすい。これが「一括投資のほうが有利」という理屈です。
実際、過去のデータを使ったシミュレーションでも、一括投資のほうが7割前後の確率でつみたて投資を上回るという結果が出ています。つまり確率論で言えば、一括に軍配が上がる。
ただしこれは、あくまで「リターンの期待値」の話です。人間には感情があるので、数字だけでは割り切れない部分がどうしても出てきます。
一括投資した直後に暴落が来たら、耐えられるか
私が100万円のうち50万円を一括で投資したのは、2023年の夏でした。その後すぐに相場が少し下がり、含み損が一時3万円ほど出ました。金額としては大きくないのですが、投資した直後にマイナスになると、精神的には思ったよりきつかった。
もしこれが全額だったら、もっと動揺していたと思います。そしてその動揺が、次の追加投資を躊躇させたり、最悪の場合は売ってしまう判断につながるかもしれない。理論的には損切りすべきでない場面でも、感情が冷静さを奪います。
つみたて投資の利点は、リターンが平準化されることではなく、「心理的な負担が分散される」ことにあるのだと実感しました。毎月少しずつ買っていれば、ある月に高値掴みをしても、翌月安く買えるチャンスがある。その安心感は、継続するうえで意外と大きい。
どちらを選ぶべきかは、「今の自分」次第
結局のところ、一括かつみたてかは、リターンの大小だけで決めるものではないと思っています。以下のような要素を踏まえて、自分に合うほうを選ぶしかない。
投資経験があるかどうか
初めて投資をする人が、いきなり100万円を一括で買うのは精神的にハードルが高い。少額のつみたてから始めて、値動きに慣れてから追加で一括を入れる、という段階的なやり方もあります。
その資金をいつ使う予定か
5年以内に使う予定があるお金なら、そもそも株式に全額投資すること自体がリスクです。一括・つみたて以前に、現金で持っておくべき部分を切り分ける必要があります。
暴落時に追加投資できる余力があるか
一括で全額入れてしまうと、その後に相場が下がっても追加で買う資金がなくなります。逆につみたてにしておけば、下がったときに安く買い増せる。その柔軟性も判断材料のひとつです。
私は「半分ずつ」という妥協案に落ち着いた
今振り返ると、私が選んだ「50万円を一括、残り50万円を半年かけてつみたて」という方法は、理論的には中途半端だったかもしれません。でも結果として、精神的な負担を抑えながら投資を続けられたので、自分にとっては正解だったと感じています。
投資は続けられなければ意味がない。どれだけリターンが高い戦略でも、途中で耐えきれずやめてしまえば元も子もありません。自分が無理なく続けられる形を選ぶことが、長期では一番の正解なのだと思います。
一括かつみたてか。答えは数字ではなく、自分の性格と状況の中にある。そう考えるようになってから、投資との向き合い方が少し楽になりました。
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