配当利回り4%に惹かれて、調べ始めたときのこと
投資信託を積み立てていると、ふと「毎月決まった配当金が入ってきたらいいな」と思うことがありました。配当利回り4%と書かれた銘柄を見て、100万円投資すれば年4万円もらえるのか、と単純に計算していた時期があります。
ただ実際に買う前に、配当金がどこから来るのか、株価との関係はどうなっているのか、きちんと理解しておこうと思って調べました。そのときに気づいたことが、いまも判断の基軸になっています。
配当金は「企業の利益」から支払われている
配当金は、企業が稼いだ利益の一部を株主に分配するものです。これ自体は知っていたのですが、大事なのはその後でした。
配当を出すと、その分だけ企業の内部留保(会社に残るお金)が減ります。つまり、配当金として受け取った分、会社の資産は減っているわけです。理論上は、配当が出たタイミングで株価も配当分だけ下がる、とされています。
実際の株価は需給で動くので単純ではありませんが、「配当金をもらう=会社の価値の一部を現金で受け取る」という構造は変わりません。無から生まれるお金ではない、ということです。
税金と手取りの話も見ておく
配当金には約20%の税金がかかります。配当利回り4%と書かれていても、実際に手元に残るのは約3.2%です。NISA口座なら非課税になりますが、枠には限りがあります。
さらに、米国株など海外の高配当株だと、現地でも課税されるため二重課税になることがあります。確定申告で外国税額控除を使えば一部取り戻せますが、手間がかかる点は知っておいたほうがいいと感じました。
配当が高い理由は、成長余地が限られている場合もある
高配当株の多くは、成熟した業種の大企業です。通信・電力・銀行・商社などが代表例で、安定している反面、急成長は見込みにくい企業が多い傾向にあります。
企業が配当を出すのは、「内部で使い道がない=成長投資に回す余地が少ない」というメッセージでもあります。逆に、成長企業は配当を出さずに設備投資や研究開発に資金を回し、株価の上昇で株主に報いる方針をとることが多いです。
どちらが良い悪いではなく、配当利回りの高さには理由がある、ということです。
減配リスクと業績悪化のシナリオ
配当金は約束されたものではなく、企業の業績次第で減らされたり、ゼロになったりすることがあります。これを「減配」と言います。
特に景気が悪化したときや、事業環境が変わったときに起こりやすく、高配当株として人気だった銘柄が突然減配を発表すると、配当目当てで買っていた投資家が一斉に売って株価が下がる、という流れもよく見られます。
私が調べたときに印象的だったのは、コロナ禍で航空・ホテル関連の企業が軒並み配当を停止したことでした。それまで安定配当銘柄だったものが、環境の変化で一変することもあるわけです。
インデックス投資と比べて、どう違うのか
インデックス投資との違いも整理しました。インデックスファンドは、配当を出す企業もあれば出さない企業も含めて幅広く保有し、トータルリターンを狙う設計です。配当はファンド内で自動的に再投資されるため、複利効果が働きやすくなっています。
一方、高配当株投資は「定期的なキャッシュフロー」を重視する戦略です。退職後の生活費を配当で賄いたい、毎月入金があると精神的に安心する、といったニーズに合っています。
ただし、配当金を再投資する場合は、自分で買い付ける手間と税金がかかる分、インデックスのほうが効率は良いと感じました。
私がたどり着いた考え方
高配当株投資を否定するつもりはありません。ただ、配当金を「ボーナス」や「不労所得」として捉えるのではなく、「企業の利益の分配を、キャッシュで受け取る仕組み」と理解することが、冷静な判断につながると思っています。
私自身は現在32歳で、まだ働いている期間が長いため、配当を受け取るよりも再投資で資産を大きくする方針のほうが合っていると判断しました。50代以降、配当を生活費の一部に組み込みたくなったら、そのときに高配当株の比率を上げることも考えています。
どんな投資も、自分の年齢・収入・目的によって適切な形は変わります。高配当株も同じで、メリットとリスクを知った上で、自分に必要かどうかを判断するのが大切だと感じています。
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