「ドルコスト平均法なら安心」と思っていた
投資を始めるとき、よく耳にする言葉が「ドルコスト平均法」です。毎月決まった金額を積み立てていけば、高値でも安値でも平均的に買えて、リスクが減らせる。そういう説明を見て、私も最初は「これなら安全そうだ」と思いました。
ただ、実際に続けてみると、ドルコスト平均法は「損を防ぐ仕組み」ではないことに気づきます。むしろ効果は別のところにありました。
積立を4年続けて見えてきたこと
私は以前からインデックスファンドに毎月3万円を積み立てています。始めてから4年ほど経ちましたが、この期間には市場が大きく上がった時期もあれば、急落した月もありました。
ドルコスト平均法では、価格が下がったときには多く買えて、上がったときには少なく買うことになります。理屈としてはそのとおりです。ただし、それで「損をしなくなる」わけではありません。市場全体が下がり続ければ、積立額も含めて評価額は減ります。
つまり、ドルコスト平均法は「価格変動に強くなる」のではなく、「価格変動に慣れるための仕組み」だと感じています。
ドルコスト平均法の誤解されやすいポイント
この手法にはいくつか誤解されやすい点があります。
「リスクが減る」わけではない
ドルコスト平均法は、リスクそのものを小さくする技術ではありません。一括投資と比べれば、タイミングリスク(買った直後に暴落するリスク)を分散できますが、市場全体が下がればやはり損をします。
むしろ、長期で見れば市場が右肩上がりになる前提で使う手法です。その前提がなければ、積み立てる意味は薄れます。
「平均購入単価が下がる」とは限らない
よく「ドルコスト平均法で購入単価を下げられる」と言われますが、これも状況によります。市場がずっと右肩上がりの場合、毎月買うたびに平均単価は上がっていきます。結果として、一括で買っていたほうが有利だったということもあり得ます。
ただし、それは後から振り返ったときにわかることであって、事前にはわかりません。だからこそ「どちらが得か」ではなく、「続けやすいかどうか」で判断するほうが現実的だと思います。
私が感じている本当の効果
では、ドルコスト平均法に意味がないのかというと、そんなことはありません。実際に続けてみて感じているのは、次のような効果です。
感情の波に引きずられにくくなる
毎月決まった額を淡々と買い続けることで、「今は高いから待とう」「安くなったら買おう」という判断を避けられます。市場が荒れているときも、ルールに従って機械的に買い進めるだけなので、迷いません。
これは地味ですが、投資を続ける上では大きな効果だと思います。
少額から始められる
まとまった資金がなくても、月数千円から始められる点も実用的です。一括で50万円を投資するのはハードルが高くても、毎月2万円なら続けやすい。心理的な負担が軽いことは、続けるための重要な条件になります。
時間を味方にできる
積立投資は、時間をかけて資産を育てる方法です。短期で大きなリターンを狙うものではありませんが、長く続けることで複利の効果も働きます。ドルコスト平均法そのものが利益を生むのではなく、続けやすい仕組みであることが、結果的に時間を味方にすることにつながっています。
向いている人、向いていない人
ドルコスト平均法は万能ではありません。どんな人に向いているかも、整理しておきます。
まず向いているのは、まとまった資金がない人、投資のタイミングを自分で判断したくない人、長期で資産形成をしたい人です。私自身も、この条件に当てはまったので積立を選びました。
一方で、すでにまとまった資金があり、できるだけ早く市場に資金を置いておきたい場合は、一括投資のほうが理にかなっている場合もあります。歴史的に見れば、長期では一括投資のほうがリターンが高くなる傾向があるというデータもあります。ただし、それはあくまで「結果論」です。
冷静に見ると、続けるための仕組みでしかない
ドルコスト平均法は、魔法の手法でも必勝法でもありません。ただ、投資を続けるための現実的な仕組みとしては、よくできていると思います。
私の場合は、この方法で淡々と続けることで、市場の上下に慣れることができました。それが結果として、長く投資を続ける土台になっています。投資は自己責任ですが、自分にとって続けやすい方法を選ぶことが、最終的には一番大事なのかもしれません。
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