お金が残らない理由は、意志の強さではなかった
毎月「余ったら貯金しよう」と思っていた頃、私はほとんど貯金ができませんでした。給料日直後は気持ちに余裕があるのに、月末になると銀行口座に数万円しか残っていない。そんな状態が2年近く続いていました。
当時は「自分は意志が弱いんだ」と思っていましたが、今振り返ると原因は別のところにありました。残ったお金を貯金するのではなく、最初から「なかったこと」にする仕組みがなかったんです。
給料日に自動で5万円が消える仕組みをつくった
私が実際にやったのは、給料が振り込まれる口座とは別に、貯金専用の口座を用意したことです。使ったのは住信SBIネット銀行の「定額自動入金サービス」でした。
毎月25日に給料が入ると、翌月の5日に自動で5万円が別口座に移されます。手数料は無料。一度設定すれば、あとは何もしなくていい。これだけで、私は3年間で180万円を貯めることができました。
金額は人によって違います。私の場合は手取り28万円だったので、5万円に設定しましたが、最初は2万円や3万円でもいいと思います。大事なのは金額よりも、「給料日の直後に消える」という順番です。
「残ったら貯める」は、ほぼ残らない
人間の脳は、目の前にあるお金を使いたくなるようにできています。口座に20万円あれば、なんとなく安心して少し多めに使ってしまう。逆に15万円しかなければ、その中でやりくりしようとします。
先取り貯金は、その性質を逆手に取った方法です。最初から使えるお金を減らしておけば、脳は自然とその範囲で生活しようとする。意志の力ではなく、環境の力で貯められるようになります。
自動化しないと、たぶん続かない
先取り貯金で一番大事なのは、「自分で振り込まない」ことだと私は思っています。毎月手動で別口座に移すやり方も試しましたが、これは3ヶ月で挫折しました。忙しい月は忘れるし、急な出費があると「今月だけは…」と先送りしてしまう。
自動化すれば、そもそも判断する余地がありません。給料日の数日後には、貯金用の口座にお金が移っている。使う口座には残りの金額しか入っていない。この「考えなくていい状態」が、長く続けるコツだと感じています。
おすすめの銀行とサービス
私が使っているのは住信SBIネット銀行ですが、他にもいくつか選択肢があります。楽天銀行にも「自動入出金」という似た機能があり、楽天証券と連携しているなら使いやすいと思います。
どちらも手数料は無料で、スマホアプリから設定できます。ただし、給料口座からの引き落としには対応していない場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。
最初の3ヶ月は少し窮屈に感じるかもしれない
先取り貯金を始めた最初の月、私は少し生活が苦しく感じました。これまで自由に使えていた5万円が、突然なくなるわけですから当然です。飲み会を1回断ったり、外食の回数を減らしたりして、なんとか乗り切りました。
ただ、これは最初だけでした。2ヶ月目からは慣れてきて、3ヶ月目にはもう意識しなくなっていました。貯金用口座の残高が15万円を超えた頃、「あ、ちゃんと貯まってる」と実感して、少し自信がついたのを覚えています。
もし最初の設定金額がきつく感じるなら、無理せず減らしてもいいと思います。月1万円でも、1年で12万円です。ゼロよりはずっと前に進んでいます。
貯まったお金は「使わない」ではなく「使い道を決める」
先取り貯金で貯めたお金を、私はそのまま寝かせているわけではありません。ある程度まとまったら、一部を投資信託に回したり、緊急用の予備資金として確保したりしています。
お金を貯めること自体が目的ではなく、将来の選択肢を増やすための手段です。半年分の生活費があれば、仕事を変える決断もしやすくなります。100万円あれば、新しいことを学ぶ余裕も生まれます。
先取り貯金は、そういう「余白」をつくるための仕組みだと思っています。派手ではないけれど、確実に人生の自由度を上げてくれる方法です。
意志ではなく、順番を変えるだけでいい
お金が貯まらないのは、性格や意志の問題ではないと私は思っています。ただ単に、貯金の順番が後回しになっていただけです。
給料が入ったら、まず貯金する。残ったお金で生活する。この順番を逆にするだけで、驚くほど確実にお金は貯まります。私の場合は3年で180万円でしたが、これは特別な節約をしたわけではなく、ただ仕組みを変えただけの結果でした。
もし今、毎月お金が残らないと感じているなら、一度試してみる価値はあると思います。自動化の設定は10分もあれば終わります。その10分が、3年後の自分をずいぶん楽にしてくれるかもしれません。
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