ドルコスト平均法は「損しない」わけではない。私が誤解していたこと

「ドルコスト平均法なら安心」と思い込んでいた

投資を始めたばかりの頃、私はドルコスト平均法をかなり万能なものだと思っていました。毎月同じ金額を積み立てることで、高値で買いすぎることもなく、リスクを抑えられる。初心者向けの本にもそう書いてあったので、疑わずに信じていたんです。

でも実際に2021年から月3万円で投資信託を積み立ててきて、2024年末の急落を経験したとき、ふと疑問が浮かびました。「あれ、これって本当に損しにくいんだっけ?」と。結論から言うと、ドルコスト平均法は「タイミングを気にしなくていい方法」ではあるけれど、「損をしない方法」では決してありませんでした。

ドルコスト平均法がやってくれること

まず整理しておきたいのは、ドルコスト平均法が本当にやってくれることです。この方法の本質は、「購入タイミングを分散させることで、平均取得単価を平準化する」というものです。

たとえば基準価額が高いときには少ない口数しか買えませんが、安いときにはたくさん買える。これを繰り返すことで、一括で高値づかみするリスクは避けられます。また、毎月機械的に買うので、「今は高そうだから様子見しよう」といった判断ミスも起きにくい。

私自身、相場が下がった月に「今月は買わなくていいかな」と思ったことがありました。でも自動積立にしていたおかげで、そのまま淡々と続けられた。この「感情を挟まずに続けられる仕組み」が、ドルコスト平均法の一番の価値だと思っています。

ドルコスト平均法がやってくれないこと

一方で、誤解しやすいのは「損失そのものを防いでくれるわけではない」という点です。

たとえば、相場全体が右肩下がりなら、毎月買い続けても評価額はマイナスになります。2022年の秋頃、私の積立投資も一時的に元本割れしていました。ドルコスト平均法を使っていても、相場が下がれば普通に損はします。

また、もし相場が一貫して上昇するなら、最初に一括で買ったほうが利益は大きくなります。つまり、ドルコスト平均法は「最高のリターンを狙う方法」ではなく、あくまで「判断を先送りにしながら、平均的なリターンに近づける方法」なんです。

これを理解していないと、「積立だから安心」と思い込んで、自分がどれくらいリスクを取っているのか見失ってしまう気がします。

私が落ち着いた結論

5年続けてみて思うのは、ドルコスト平均法は「投資初心者にとって現実的な妥協点」だということです。

相場のタイミングを読むのは難しいし、まとまった資金もない。感情に左右されやすい自分を自覚しているなら、機械的に積み立てるのは悪くない選択肢だと思います。ただし、それは「絶対に損しない」という保証ではなく、「自分で判断する手間を減らして、長期的に市場の平均に乗る」という戦略です。

私の場合、今も月3万円の積立を続けています。相場が上がっても下がっても、特に気にせず淡々と。それができているのは、ドルコスト平均法が「何をしてくれて、何をしてくれないか」を理解できたからだと思っています。

もしあなたが今、積立投資を検討しているなら、「これなら安心」と思い込まずに、自分がどんなリスクを取っているのかだけは定期的に確認しておくといいかもしれません。投資である以上、どんな方法でもリスクはついてまわりますから。

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